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サマリタンズホームページより/第8号

 

2015年6月22日発行

■掛け手の体験談

解題:サマリタンズのホームページは、以前サマリタンズに相談したことのあるコーラーの体験談を掲載しています。サマリタンズはそのような体験談を語ってくれる協力者をいつも募集しています。 ここに掲載したのは、協力者の話の抜粋です。最後の話は、以前サマリタンズに相談したことのあるコーラへの協力の呼びかけです。

デーヴィッドの話

「私は、誰かにこうしなさいと言って貰いたくありませんでした。話を聴いて欲しかったのです。サマリタンズのボランティアはこれをやってくれました。」

 精神を病み、仕事とガールフレンドを失い、デーヴィッドはやってゆくのが大変難しいと感じていました。そんな時、ある人がサマリタンズの電話番号を教えてくれたのです。

 私は仕事のストレスと闘っていて、2007年の4月契約を打ち切られました。状況は次第に悪化し、神経の病に苦しむようになりました。その年の8月、仕事を失いました。それから、状況がこれ以上悪化しないと考えていた時、ガールフレンドが去って行きました。

 2008年のクリスマスでは、本当に苦しみ始めていました。周りには家族がいましたが、話すのは難しく、また彼らに心配をかけたくありませんでした。精神病でかかっている医師がサマリタンズの電話番号を教えてくれました。そこで、電話してみたのです。

 見知らぬ人と話す方が、よほどやり易かったです。それがサマリタンズに電話した理由です。話したボランティアは私を落ち着かせてくれ、状況を明確に理解する手助けをしてくれました。私は、誰かにこうしなさいと言って貰いたくありませんでした。話を聴いて欲しかったのです。サマリタンズのボランティアはこれをやってくれました。

 2009年3月、2年間仕事をしていなかったので、雇われるのは不可能と感じていました。私は生活を立て直す必要があると決心し、自分で仕出しの仕事を始め、これは今までの仕事で最良のものになりました。仕事は成功し、今12人の従業員を雇っています。

 薬とカウンセリングで私のうつ病は押さえられました。多くの人がうつ病に苦しみ、それについて話そうとしない事に気づいたのは、私がうつ病と診断された今になってからです。私のアドバイスは、黙って苦しんでいないで、誰かに話をして、助けを求めなさいと言うことです。

 デーヴィッドのように、いつでも我々に相談出来ることを心得ておいて下さい。

出典:Home > How we can help you > How our service helps > Personal experiences of contacting Samaritans > David found it hard to cope



デスの話
 数年前ロンドンの地下鉄でサマリタンズのポスターを見たのを覚えています。でも、彼らを必要とする人になるとは思っていませんでした。

 問題が山積し始めた7年前、私は初めてサマリタンズに電話をしました。大きな借金を抱え、離婚問題を抱え、事務弁護士の印刷室で本当に長時間働いていました。34才の時、妻と別れて、父親と引っ越しせねばなりませんでした。隔週の週末だけ娘と会っていました。社会生活もなく、落後者の感じでした。

 午前2時にこれらの暗い思いで目覚めてしまうのです。ただただ眠れなかったのです。状況は切羽詰まって、追い込まれた感じでした。家族はとても協力的ですが、そのことを彼らに話せませんでした。私は典型的な男です―借金について人に嘘をつき、それに立ち向かおうとしませんでした。

 最初は受話器を取り上げサマリタンズに電話することは、大変困難でした。しかし、実行して良かったです。そこには私がどんな人物であるか知らない人がいて、私を評価・判断しようとしませんでした。そして内密に話せることを知りました。

 私は今うつ病と診断され、支援を受けています。私が自殺を考えていたと話すと、彼らはいつも驚きます。私がそんなに落ち込んでいるとは思えなかったので、私は勇敢な顔をしていたに違いないと、彼らは言っています。

 デスのように、いつでも我々に相談出来ることを心得ておいて下さい。

出典:Home > How we can help you > How our service helps > Personal experiences of contacting Samaritans > Des felt trapped



マットの話
 「私はすばらしいボランティアと話しをしました。そして初めて、言わねばならないことを誰かが本当に聴いてくれているのを感じました。」

 マット・コロニー26歳は、どうしてよいか分からない人生からの逃避するため、ドラッグに手を出しました。空虚な生活から元気を取り戻すことで始めたのが、すぐに中毒になり、むしろより暗い場所に置き去りされました。

 サマリタンズと話した後、はまり込んだ轍から抜け出すには何をしなければならないか分かり、いくつかの助けを得ました。彼は現在、自身のウェッブサイトを持ち、マンチェスターで心理学の学位を目指して勉強しています。

ドラッグは逃避でした
 10代の時、人生でやる事がなく、あてがない自分でした。人生の目的がなかったのです。逃避する手段としてドラッグを飲み始めました。そしてその効果が続いている間は、気分がとてもよく感じましたが、それは、ほんの一時的でした。

恍惚感からすぐに憂鬱感へ
 短い恍惚感の後、目まいがするような憂鬱感に見舞われ、この循環がうつ病へと発展しました。この事は私に大変な重圧を掛け、しばらくして、神経衰弱のまっただ中で、自殺する計画を立て始めていました。

私はどん底にいました
 私はマンチェスターの店で働いていました。ある日、ふらっと外に出かけました。自分で何をしてよいか分からず、気づいたらサマリタンズの地方支所の前に来ていました。
 中に入った時、何を期待していたのか分かりませんでした。しかし、明らかにその支所で自分の人生を変えることなど期待していませんでした。
 しばらくして支所を出たら、肩の荷が下りたように感じました。この時点で、今の堂々巡りから抜け出る方法を見つけ、助けを得るべきであると気づきました。もし、そのように訪問しなかったら、いまここにいないことは確実です。いままでいた道に居続けたでしょう。

小さなきっかけを手にしました
 生活を変えることを決断してから、私は全科診療の医師(General Practitioner)に診てもらいました。将来への前向きな計画を作り始めました。
 私はバーリー大学の予備講座を終了し、マンチェスター首都大学で心理学の学位をめざし、今勉強しています。私は、音楽が辛い時から大いに解放してくれることを見出しました。そこでThe Brick Effectというウェッブサイトを立ち上げました。

 このウェッブサイトにより、契約していないミュージシャンが無料のオンライン・データベースとラジオ局を通じて、彼らの音楽を披露することができます。

私はやっと将来を見ることができます
 ドラッグを止めることは大変辛い事でした。しかし今、私の人生は前向きに進んでいます。もはやサマリタンズの支援は必要ではありませんが、私の命を救ってくれた会話に感謝しています。

 マットのように、いつでも我々に相談出来ることを心得ておいて下さい。

出典:Home > How we can help you > How our service helps > Personal experiences of contacting Samaritans > More experiences of using our services > Matt didn't know what to do with his life



ジョイスとブライアン
「一本の電話があなたの命を救ったのですね?と言うのはとてもドラマチックに聞こえます。しかし、その通りだったのです。」

 ジョイス65歳は、幸せな人生と楽しい結婚生活を送っていました。しかし、26年前に父と母を癌で失ったとき、全ての事がガラガラと崩れ落ちました。ジョイスは死にかけましたが、しかしどん底で、サマリタンズに避難場所を見つけました。 そして今、不幸からほど遠く、ブライアン68歳との結婚生活は揺るぎないままです。彼女は今年、47回目の結婚記念日を楽しみにしています。

若くして、恋をして、幸せな結婚をしました
 ジョイスとブライアンは仕事で出会いました。その時、彼女は16歳で彼は19歳でした。二人で出かけるようになる前は、お互いに友達でした。ブライアンは最初のデートでジョイスと結婚したいと思ったと言っています。

 しかし26年前、ジョイスが30代の時、彼女は母と父を癌で失いました。母の死は彼女をひどく打ちのめし、両親が亡くなって2、3年経っても、悲しみに対処するのが辛かったと、彼女は話しています。ジョイスは次第に、重いうつ病になって行きました。

二人の精神的疲れ
 夫のブライアンはいつも彼女のそばにいて、愛してくれ、心配してくれました。しかし、彼女にとって人生はますます望みないように思えたのです。 「ある人は、うつ病は出口に光のないトンネルだと言います。しかし、私には這い上がれない穴に居て、少しも前に進めないような感じなのです。」と彼女は言います。

 夫のブライアンにとっても、状況は困難でした。彼はジョイスを助けたいと思いました。しかし、彼女に思いを伝えるのは困難でした。「あらゆることが彼女にとって闇に思えたのです。 …もし、彼女が画家であったら、あのとき黒で塗りつぶした絵を書いたでしょう。彼女の思いが全く理解できませんでした」と彼は言います。

 彼女の気分がブライアンそして息子にも影響を与えていたのを知っていた、とジョイスは言います。彼女は重い責任を感じ、彼女がいないほうが彼らに取ってよいと考えるようになりました。ついにこの思いと感情が押さえ切れなくなり、自殺を図りました。

支援を求める約束
 ありがたいことに、彼女は生き残りました。そして、家族の配慮と支援で、人生を元に戻し始めました。しかし一方で、もし再びそのような思いになったらサマリタンズに電話するように、ブライアンは彼女に約束させました。

 一年後、ジョイスが再び自殺をもくろんでいる自分を知ったとき、彼女はこの約束を守りました。ジョイスとブライアンは、サマリタンズへ電話したことが彼女の命を救ったと堅く信じています。

サマリタンズは命綱を与えてくれます
「一本の電話があなたの命を救ったのですね?と言うのはとてもドラマチックに聞こえます。私自身が今言うのを聞いてさえ、ドラマチックに聞こえます。しかし、その通りだったのです。」とジョイスは言います。

「私が話しをした婦人は、ただ聴いてくれました。彼女は私が何をすべきかを言いませんでした。泣くままにさせてくれ、私が話せるようになるのを待ってくれました。彼女の声にあった温かさを思うと、今でも泣いてしまいます。彼女は心から心配してくれているように思われました。」

 ジョイスからサマリタンズへの電話が終わるころブライアンが帰宅して、その時ボランティアの人は自分(ブライアン)とも話したいと言ったとブライアンは話しています。「ジョイスのうつ病への対応に苦慮していて、精神的に疲れ切っています。彼女はきっぱり言いました。 『忘れないでください。私たちはあなたのためにも、ここにいるのです。』このことは大きな意味があります。」

 「サマリタンズは私たちの人生を取り戻し、私たちは共にとても幸せです。家族や孫達との生活を楽しみ、そして、私たちはずっと愛し合っています。」とブライアンは話します。

 ジョイスのように、いつでも我々に相談出来ることを心得ておいて下さい。

出典:Home > How we can help you > How our service helps > Personal experiences of contacting Samaritans > More experiences of using our services > Joyce lost her parents



あなたの話をしてください
 サマリタンズに電話したことがありますか? それで救われましたか? もしそうなら、あなたの話を分かち合えるととてもありがたいです。

 一本の電話があなたの命を救ったのですね?と言うのはとてもドラマチックに聞こえます。しかし、その通りだったのです。

 新たな人達が私たちのサービスを利用するように、そしてサマリタンズの重要性をあなたの地域で高めるため、サマリタンズの経験を分かち合える人を、心から必要としています。

 もし、あなたの話しを私達と分かち合えるなら、そのことで発生するすべてのことを思う通りにできます。

・どこにあなたの話が載るのか、どのように使って欲しいかを、思う通りに出来ます。例えば、公開のリーフレットで、メディアで、あるいは内部資料に限る、など。

・もし言いたくないなら、名前を明かす必要はありません。― 私たちは全く別の名前、あるいはファーストネームを使うことが出来ます。どんなことでもあなたの希望のままに。

・もし名前を明かしても、それについていつでも考えを変える事が可能です。

・あなたが希望するやりかたで、私たちの取材を受けることができます―電話で、あるいは面会して―あるいは話を紙に書いて送る事ができます。

・あなたの話は、好きな長さ、好きな短さで結構です。

・あなたの話をこれ以上使って欲しくないと判断した時は、使用を止めるよういつでも電話下さい。

・あなたのどんな個人情報も、私たちが特別な許可を求めることなしに、人に伝える事は決してありません。

私の話は何のために使われるのですか?
 私たちはそれを使用する前に、いつでも最初にあなたの許可を求めます。通常、以下の目的のためです。

・リーフレットあるいはメディアの取材対応のため
・一般の人々から寄付を募るための慈善事業の資料のため
・あなたの経験を活用した重要な研究―その経験が良くても悪くても―私たちのサービスをいかに向上させるかを知るため

 連絡ください。あなたのどんな質問にも喜んでお答えし、どういうことなのかさらに詳しい情報をお送りします。
 あなたの話を分かち合いたいとお考えなら、私たちのプレスチームに連絡ください。
 +44 (0)20 8394 8348
 または email:press@samaritans.org.

 念のため申し上げますが、もしあなたがそうしたくなければ、本名を告げる必要はありません。

出典:Home > How we can help you > How our service helps > Personal experiences of contacting Samaritans > Tell us your story



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