万葉広場トップ画像
 このコラムを「万葉広場」と名付けました。
万葉集の名にあるように万葉とはよろずの言の葉を意味しています。 私たちが便利に使っている葉書にも葉の字が使われています。 戦国時代にタラヨウという木の葉の裏に文字を書き情報のやり取りをしたのが葉書の由来だそうです。
 「万葉広場」はいのちの電話の活動を推進している私たちが、日頃思っていること、 感じていること、心掛けていることなど、その一端を皆様に紹介する「言葉の広場」です。

コラム38 「おのれの弱さ」

 朝日新聞に哲学者の鷲田清一さんが執筆する「折々のことば」というコラムがあり、これを読むのを毎日楽しみにしています。最近の586号に、「おのれの弱さに向きあうのは難しい」と書かれていました。また「自分の弱さを知る人は、(中略)他人の弱さにもすぐ気づく」ともあり、いのちの電話の活動に携わっている私たちにとって、示唆に富む言葉と思いました。

 男性の自殺者数は女性より多いという事実があります。男性にとっては女性よりおのれの弱さに向きあうのが難しいという事なのでしょう。弱さに向きあうことで大事なことの一つは、こころが折れそうになった時、誰かに相談しようと思えることです。「聴いてもらえて、楽になりました」という声をお聞きすることが少なからずあります。

 一方、電話を繋がりやすくすることと併せ、相談を寄せる人が話しやすい雰囲気を作ることも相談員にとってとても大事な課題と考えています。電話の声から言外にあることにも気づき、心くばりが出来たらと思います。そうするには、相談員としてまずは自身の弱さをきちんと知っておくことが大事と改めて思いました。  (K. S)





これまでのコラム一覧→

広報誌

講演会
インタビュー

万葉広場

サマリタンズ(ホームページより)

よみもの

全国いのちの電話連盟

暮らしと心の総合相談会

埼玉いのちの電話後援会

ページトップへもどる